第273号  27年5月号  大川 澄雄

●風光る初夏、大潟村は軽貨物車のオンパレード・・・・。
 キラキラと春陽に輝いております育苗団地、大潟村全農家が一斉に「あきたこまち」の種まきを始めました。それをハウス団地に運ぶ車はと申しますと、そうですね?今大潟村に軽貨物車千台は超える台数だと思いますが、いずれその数で運搬する訳ですから道路を見ますと軽、また軽貨物と行き交うことに。これも大潟村の長年の風物詩なのです。

●西に「なまはげの里」男鹿半島がくっきり・・・ぼんやり・・・・
 大潟村の西に位置する男鹿半島、春になりますとぼんやりくっきり不思議な半島でございます。それは気流のせいか、陽炎か、大潟村の先に突き出ていて遠く離れていないにもかかわらず、まるで遠くに見せる神秘的な思いを醸しだす男鹿半島です。
 「なまはげ」のことは、全国の皆様が覚えて下さったのではと思いまして割愛させていただきますが、何故、鬼の伝説が残るのか私なりに推測してみました。男鹿半島、それは火山地帯から成り立っておりまして、断崖あり、奇岩あり、隠れ岩屋ありで、半島ではありますが、入り込んだら路に迷う恐ろしい場所だと長年歩いて今もそう思っております。
 潮流の関係もございまして、暖流、寒流が合流する海でもあり、さまざまな漂着物に出会います。流れ着いて自生した「やぶ椿」の北限地がそれを物語っております。
 そんな場所ですから、昔から大陸からの漂流者も多くいたはずです。顔の赤い、また青いロシア人(失礼)もきっと居たことでしょう。そんな大男を見た村人たちが鬼と思い込み、鬼伝説に進化していったのではと。でもその鬼たちは悪いことはしなかった、だから守り神として神格化していったのではと思っております。まさにロマンの男鹿半島ですね。

●北に雪を頂き、揺れにゆれながら幽かに魅せる「白神山地」・・。
 大潟村は本当に自然に恵まれた地形かも知れません、こんな傍に、世界遺産の「白神山地」があるだけでも有り難いと思っております。真冬はすぐ傍にみえる山地でありますが、春に入りますと、とっても強い陽炎が立ちまして、幽かに雪を頂いて見える山地が揺れにゆれて、たまには見失う事さえあります。これもこの土地ならではの情景なのでしょうか。昔、よく春の白神に登ったことがございますが、春も深くなりますと「根開き」と言ってブナの幹回りが溶けて穴になります。そして見上げると固い殻を付けたブナの芽が一斉に弾け出します。その殻が落ちて雪面が土色に変わる、そんな自然の営みも懐かしい記憶です。

●あっ・・・呼んでる・・どこかで「女のなまはげ」があ・・・・
 「なに、感傷にふけっているだべ、仕事しごと・・・」どこからか怖い女の叫びがあ・・・わっかりました、全くもって忙しい農繁期、頑張ってまいりますねっ。

今月の一句
猫の手も 足も借りたや 田植えかな