第272号  27年4月号  長井 一也

 春もたけなわの日和、ますますのご発展お喜び申し上げます。

 私事 自炊生活から離れ、数年経つにもかかわらず購読している某料理雑誌、表紙をめくって数頁、そこにあった編集長のコラムに『春欲』なる言葉が!?一般には存在しない言葉らしく、ネットで検索かけてもどうやら中国語のサイトばかり・・・。 そのコラムの書き出しには“雪国で生まれ育った”方だと。今年の大潟村、例年より早い雪解けにあたふたしてますが、3ヶ月近く雪と過ごす生活を思えば、春を待つ気持ちに今までそんな言葉がなかったことが不思議に思えます。

 そんな3月も10日(火)は非常に荒れた一日で雪も降りました。翌日、東日本大震災から四年を迎えることもあり、北上川に降る雪を何もできずに眺めていたのを思い出しました。翌朝、避難所でいただいた塩むすび一つとペットボトルの水がどんなにありがたかったことか。未だに仮設住宅での生活をしいられるなど、復興への長い道のりをがんばっている人がたくさんいることをメディアが伝えます。しかし、同じ東北でも福島や宮城、三陸からほど遠い秋田で過ごす生活は震災を過去のものに追いやってしまい、自分にできることなどほとんどないのも現実です。
 
 それでも、冬が終わり春がやって来ます。秋田では春を告げるものとして、海からギバサやヤリイカ、山では山菜が芽吹いていきます。村でも菜の花ロード、桜並木が見頃を迎え、寒風山からは村が一望できます。五月末には東北六魂祭が秋田市で開催されます。村にもぜひお立ち寄りいただき、自然や雄大さを感じてもらえたらと思います。
 花冷えに風邪など召されぬようご自愛下さい。

今月の一句
白神は 日日かすかなり かげろひて