こまちの里だより 一覧

第221号  23年1月号 (太田 稔)

 12月、西の空がにわかに暗くなり、鉛色の雲が立ち込めると、ぼた雪とともに「雷鳴」が轟く。これが秋田県の県魚「はたはた」の到来を告げる合図でもあり、漁師たちは「はだはだ来るや~」と頬を緩め、この師走の海からの贈り物を求め、こぞって荒海に船を出す。

 このようにハタハタは雷と縁があり、雷=神鳴り=魚偏に神=鰰と漢字で表現されるようになったのです。この魚は元来深海魚であり、普段は日本海の水深500メートルまでの海底に生息しているのですが、冬が近づく頃になると産卵のために、ごく…