第157  平成17年9月1日発行  

メンバーより一言 (長井 一彦 ・ Kazuhiko Nagai)

  皆様におかれましては、残暑厳しい中にもお元気でお過ごしの事と存じ、衷心よりお喜び申し上げます。
昨年のように、大型台風上陸による甚大な被害もなく、稔りの秋を迎えそうな予感、私ども一同楽しみに心待ちしているところです。

旧盆の墓参りに実家に帰ったときに、昔の学び舎を訪ねる機会がありまして、いろいろと思い出に浸る事が出来ました。当時校舎の建設が間に合わず体育館もない状態、教室から溢れんばかりの机を並べて、すし詰め状態で頑張ったものでした。すでに老朽化が激しく、現在は立派な校舎に建て替えられておりましたが、運動会などで走り遊んだグランド、木陰で流したうれし涙、悲しい涙、多感な時代を過ごしたそこには爽やかな風が流れており、ちょっぴり感傷的になりました。
生まれ育ちました小さな部落にも、町の文化財にも指定されております「神楽舞い」、神社に奉納舞いして二日間、一軒一軒と笛と太鼓に調子を合わせ、老若男達がお神酒を戴きながら家のご先祖に豊作を願い、祝うものなのです。
戦後若者達が少なくなり、しばらくの間途絶えておりましたが、私達青年会の説得に村の長老達が応じてくれ成し得た復活の行事、以後時代の流れに沿い「御輿」なども加わる盛大な催し事となりました。
村の公民館には昭和四十四年からの記念写真が飾られてあるのですが、私にとっては忘れる事の出来ない、かけがえのない一枚の写真が当時を懐かしく迎えてくれるのです。
既に心は八郎潟入植を夢見ていて、私には初めてで終わりになる「祭事」、心がひとつになって成し遂げる事が出来た喜び、うれしさと満足感に浸っていた最後の神楽舞いのお神酒も、私にとって最高の祝い酒に、ついに酔いつぶれてしまったのでした。

かの日から三十五年の時が流れ、近代的高層建築物が建ち並び、田んぼが住宅地になり高速道路が走り、小鮒を追い遊んだ小川も、コンクリートで挟まれた故郷の面影は一変致しましたが、そこには今でも変わらぬ心で迎えてくれる友達がなによりも私の心を癒してくれるのです。

さて、あきたこまちも、下旬には刈り取り作業に入ります。豊作を祈願し、皆様に喜んで頂きますよう最後の締めに頑張っておりますので、今しばらくお待ち下さいませ。
季節柄、どうぞお身ご自愛下さいますようご祈念申し上げましてお便りとさせて頂きます。
      手にとれば 金に輝く 稲穂かな