第167  平成18年7月号  

メンバーより一言 (大川 澄雄 ・ Sumio Okawa)
みちのく秋田にも真夏日が訪れました。そして、燦々と降り注ぐ太陽の
光を受けまして、今まさに青田の季節でございます。真緑の葉末を揺すり
過ぎ行く風に波打つごとく煌めく様は、かの八郎潟の長閑な湖を揺らす
真夏の風のさざ波を思わせる、そんな風情でございましょうか。
「こまちの里」も15周年を迎え、毎月発行の「こまちの里だより」も
167号を数えます。様々な風物、原風景、出来事を本当に愚作ではありましたが、下の方にちょっぴり紹介しております俳句をたどりまして、夏の風情を添えながらご紹介致します。

◎ 村さやか 1万町歩の 青田かな    
◎ 青田風 つめて置きたる農衣かな
◎ 草とるや ひやりと今朝の 青田風   
◎ かの母の 衣の匂いかな 青田風
 国内で2番目に大きい八郎潟の湖を干拓すると言う、世紀の事業でありました難工事も完工致しまして、約1万町歩の水田を造り上げたのであります。その広大な土地が青田一色に変わります時、昔の湖に戻った思いがするのです。また、青田の頃と申しましても朝夕はめっきり肌寒い日もありまして、田水がひんやりと冷たい中での草取りもありました。
ずっと育ててくれました母も農業一筋、昨年3月他界致しました。

◎ 在りし日の 潟偲ぶがに 咲くあやめ 
◎ 干拓も 遠くなりけり 蝉しぐれ
 干拓前の八郎潟、おそらく長閑で湖岸には、あやめ、かきつばた、まこも等茂っていて、はしけが繋いであったそんな情緒豊かな湖だったのでしょう。全く人工となりました護岸、でも、僅かに残ったあやめが紫色の花を咲かせているんですよ。それは、かの八郎潟を偲ぶがに
寂しくひっそりと佇んでいるんです。とおい昔を懐かしみ、惜しむように・・・・。

◎ 稲の花 遠き故郷の 香と想う     
◎ 稲の花 陽に光りおり かわいさよ
◎ ねじ花や チクリ猛暑に はむかいて  
◎ 稲の花 咲く日を恋うる 北の村
 稲の花って本当にかわいいですね。でも、少しでも日照りに合わないと受粉しないんですよ。
そして、それまで待ってる、けなげです。でも、懐かしい薫り、やはり遠く離れ来たふるさとの恋しい匂い、そう思います。それにしても暑いんです北国と言えど・・・・。

◎ 巣の蜘蛛の ひと日動かぬ 夏猛けて  
◎ 山も田も塗りつぶしたる 夕立かな
 最高気温は山形県、それ程北国も暑くなるんです。稲の穂に張り巡らせた蜘蛛の糸、その蜘蛛でさえ暑さを凌いでるんです。多いんです昆虫が、それ程自然なんです。

 おっと、紙面がない?まだまだ紹介したかったんですが・・・それでは又、どうぞお元気で。
      青がえる ひと役買って 雨を呼ぶ