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| 第178 平成19年6月号 |
| メンバーより一言 ( 大川 澄雄・ Sumio Okawa) |
| 楚々と降る雨に樹木の葉が重々しく、瑞々しく感じられます水無月秋田、まさに目に沁みる季節。そうですね、今が一番爽やかな「旬」と申しましょうか、冬が長い故に急に変わりゆく自然の清々しさは格別なのかもしれません。すっかり田植えを終えました田んぼには、まだ小さい早苗たちが離ればなれになり心細く、そよ風に揺れておりますが、月日とは誠に有難いものでございまして、瞬く間に緑色に変身・・・。 6月を終える頃には分けつ致しまして、見事な青田に変わりゆく、その頃は、とても暑い恵みの日々が訪れる事でございましょう。 ![]() 今年は暖冬と言う事でございましたが、途中より厳冬に逆戻り致しまして、桜の開花も予想より大部遅れてしまった秋田でございました。この早苗の揺れる頃、山々を白く彩りますのが「アカシア」の花でございますが、これも遅れまして開花は6月初旬になってしまいそうでございます。大潟村の農道の回りには、「アカシア」の木が多く茂っておりまして、甘い香りとともに誘われて花房を失敬、よくてんぷらにして食べたものでございますが・・・。 秋田県の北部に小坂町と言う鉱山で有名な、「日本の町百選」に選ばれたすごく綺麗な町がございますが、この町を取り囲みます小高い丘の樹木が何と「アカシア」なんですね。ですから花の頃になりますと、全て白色に霞むという町なのです。町に近づきますと、もうあの独特の香りが、車窓を透して匂うんです。そして、どこか異国情緒が漂う見事な建造物「異人館」、これまた歌舞伎界の名優たちが必ず公演すると言う、明治に建立された木造重要建造物「康楽館」など見所がいっぱい。「アカシア祭り」と併せあわせまして、訪ねてごらんになったら如何でしょうか。季節ならではの奥秋田、町から数キロ登りますと、秋の紅葉はもちろんでございますが、深く茂り込む青紅葉と清流が織り成す「十和田湖」「奥入瀬」なのです。 私は秋田に参りまして、秋田の自然、そして伝統の素晴らしさに「あ然」と致しましたが、中でも山を、獸を神と崇め、その授かり物で楚々と生計を立てた「マタギ」の生き様に惚れてしまいまして、何回か同行させて頂いた事がございます。決してマタギのギの字までも届くことは出来ませんが、あるシカリ(猟を取り仕切る長)のお話をお聞き致しまして、自然の中で生かされる事の厳しさ、美しさ、謙虚さ、そして心を、説くと拝聴することが出来ました。 言いかえますと、農業も全く自然に生かされて生活を得る職業でございます。異常気象、天災等は必ず付き纏うものと諭されたシカリのお言葉がその都度思い出されます。 でも未熟な私、その訪れに腹を立てたり悔やんだり・・。なかなかそうは行きません。 でも、長い間培われた秋田の伝統そして自然、米作りと共に大事にして行けたらと思っております。そして、一番その心を教え下さいます皆様がいらっしゃる事に深謝しながら・・・・。 |